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映画観ました「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」

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ここ数年、年末は比較的時間に余裕があったのですが、今年はおかげさまで仕事が忙しくこのブログの更新も滞ってしまいました。

というわけで(?)、「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」です。忙しいと言いつつ、この映画は公開初日に観に行ってましたw。

デザイナーの知り合いに「スター・ウォーズ」や「マーベル」作品など、私と似た趣味の知人がいて、シリーズ完結編ということもあって、早めに初日に行きましょう!と誘ってもらい行ってきました。初日の昼間に行くとほぼ満席状態で、私と同世代のオッサン達がほとんどでした。

さて、ここからはネタバレなしの個人的な感想です。

結論を言うと「スター・ウォーズのファン」としては面白かったですが、一本の映画としては、う〜んという感じ。

まず、全体的に展開が早すぎ。完結編なので、過去シリーズの流れを回収する必要があるのですが、詰め込みすぎた感があります。

例えば、主人公レイのフォースの強さにより「ええ? まさか!」と驚かされる事件が起きるのですが、その事件もわりと短時間で解決されます。その力を使うことへの葛藤やレイの心情を深く描くことができるエピソードなのに、時間の関係もあるのでしょうが、サラッと進んでしまうのは勿体なく感じました。

また、誰もが気になるレイの出生の秘密は、「ええ! そこ?」と驚きはありましたが、過去に伏線が全く無いので取って付けた感が否めません。有りがちかもしれませんが、例えばレイがペンダントのような形見を持ち続けていて、過去にもそれが出てきていて謎が明らかになるようなものもなく、急に出てきた関係性のために説得力が感じられません。

そういったストーリーの深みを出すことができるエピソードが、いくつも散りばめられているのに、深めることができずにどんどん進んでいきます。結構大きな出来事が起きているのに、「もう気持ち切り替わった?」みたいな、観ている方も感情移入できるテンポではなく、流れを追うのに一生懸命で目まぐるしかったです。

なんでこういった状況なのかというと、そのひとつの理由には登場人物の多さがあります。過去シリーズの登場人物に加えて、今回も新しいキャラクターが出てきますし、既に亡くなったジェダイも出てくる。完結編のため「出す必要」もあったのでしょうが、個々に何かしらのエピソードを与えると、どうしても駆け足で薄く説明が足りません。

これは、観る側の目が肥えている状況もあるでしょう。「Netflix」や「Hulu」で海外ドラマを観ていると、人気シリーズはシーズン8や10と続くので、登場人物へスポットを当てながら、個々の性格が深く描かれる物語に慣れています。それが物語全体の厚みにつながるのですが、2〜3時間で話を終わらせなければならない映画では難しいのはわかるのですが、にしてもスター・ウォーズは登場人物が多すぎ。

大人の見方をすると、キャラクタービジネスが先行していて、必要以上に登場人物を増やしている印象も感じられます。スター・ウォーズは公開前に、フィギュアなどのキャラクターグッズが数多く発売されます。公開前なのでどんな役割を果たすキャラなのか定かではないので、「おお、こんなキャラが出るのか!」と思って映画本編を観ると、チョロっとしか出てないことも少なくありません。

それと、今回を含めたエピソード7〜9は、興行的なニオイやしがらみを強く感じます。古くからのファンの期待に答えて必ず成功しなければならない状況にあったせいか、エピソード4〜6を彷彿とさせる展開が数多くありました。

過去のシーンや展開を期待するのはファン心理としてあるものの、映画としては同じものを観せられているとも言えます。ファンの期待、興行的な期待を含めた落とし所としてはそうなのでしょうが、最初に書いたように一本の映画としてみるとモヤモヤが残ります。

という感じでイマイチな感じで書きましたが、これは一般的な映画ファン目線としての感想で、スター・ウォーズファンとしてはアリかなと思える内容です。

ある意味、スター・ウォーズは「映画を観に行く」作品ではなく、「スター・ウォーズを観に行く」作品であって、今回の作品は必ずしも「いい映画」ではありませんが、「いいスター・ウォーズ」ではあります。

なんだかんだ言いながらも、私はもう一度映画館で観るつもりですw