11月初めの連休、ひらパーで開催されている「進撃の巨人展 FINAL」へ行ってきました。4年前にも大阪で開催された「進撃の巨人展 WALL OSAKA」へも行っていて、「FINAL」と名がつくものの内容は以前のと同じでは?と思っていたのですが、展示内容でかぶる部分はほとんどありませんでした。
私は進撃にTVシリーズから入った口で、連載・コミックともに読み進めてはいません(ヨメさん、ムスメは電子書籍の期間限定無料配信時に読んでいました)。そのため、今回の展示では内容がよくわからなかったり、一部ネタバレするところもありました。ですが、以前に比べると私自身のハマり具合は落ち着いていて、ネタバレしてもさほど気にはならない状態です。
展示のメインはマンガの生原稿です。各所で言われていることですが、作者の諫山創氏はデビュー直後は人物画があまりうまいとは言えず、同じ人物でも場面ごとに顔が違っていることが多いのですが、最近の内容ではかなり画力が上がっていることがハッキリとわかります。人物の表情に力があるし、戦闘シーンの迫力も感じられます。
私はマンガを全く読んでいませんが、原稿の展示では見開きページが多く、これはコミックよりも連載で読んだほうが迫力はあるだろうなと感じました。大友克洋氏の「AKIRA」のように、大判のコミックで再発売されてもいいんじゃないでしょうか。
また、展示の途中には超横長スクリーンのシアターがあります。ここでは原画から切り出した画を3Dに加工した、静止画なのに擬似的に動かしたアニメーションが上映されていて、大音響とともに迫力がって何度も見返しました。
シアタースペースには街の瓦礫が敷き詰められていて、映像と一体感が得られる演出もされて、あちこちにはストーリーの関係のある小物が散りばめられています。
更に進むと、作者による最終回の予想を音で表現したコーナーがあります。ヘッドホンで音を聞くだけで映像も台詞もありません。効果音だけが流れるので想像するしかありませんが、私は私なりの予想を立てましたが、ここは聞いてみてそれぞれで予想するのが良いと思います。
そして、出口近くでは諫山創氏によるビデオメッセージが流れています。展示に対する思いやこれまでのストーリーに触れたり、最終回に関する話もしています。具体的な内容には触れていませんが、ずっと付き合ってくれた読者を満足させる最後にしたい、みたいなことを言っていました。
この場所の壁には無数のネーム原稿が、壁紙として展示されています。頭に浮かんだアイディアを素早く紙に定着するべく、描き殴ったものも多いですが、そこに緊張感が感じられいつまでも観ていられるものばかりです。
というわけで三連休で人も多かったですが、見ごたえのある展示でした。ですが、TVの次のシーズンはだいぶ先なので、これだったらコミックを読んでから観たほうが、より理解が深まっただろうし、やや気持ちも乗り切れていない感じで少し勿体なかった気もしました。
クリアファイルセット「進撃の巨人展 FINAL」