押し入れの整理をしていると、20数年前に撮影したネガフィルムが出てきました。写真の内容からすると、学生時代にキヤノンの一眼EOS10QDを買ったばかりで、なんだかんだと撮りまくっていた頃のものです。
その中に、私の故郷である丸亀市の、猪熊弦一郎現代美術館(MIMOCA)の建設当時を撮影したものがありました。おそらく帰省のタイミングで撮影したのでしょう。
こんな珍しいものを持っていたとは!ということで、スキャンしてデジジタル化することを考えましたが、既にフィルムスキャナーは処分していて読み込むことが出来ません。以前は35mm専用のフィルムスキャナーと、フラットベットの透過原稿ユニットも持っていましたが、処分して10年以上になります。
他にもフィルムが幾つかあるので、これを機に価格の下がったお手軽なフィルムスキャナーを買おうかとも考えましたが、とにかく早く取り込みたかったので方法を考えました。
フィルムをスキャンする場合、バックライトとしてフィルムを後ろから照らす必要があります。以前は小型のライトボックスも持っていましたが、今は手元にありません。何か代わりになるものが無いかと考えていたところ、iPadの真っ白い画面で照らせばバックライトになるのでは?と思いつきました。光源はLEDなので、結構な明るさもあります。
iOSのアプリにiPad(iPhone)を懐中電灯に出来る「myLite LED Flashlight & Strobe Light for iPhone and iPod」があります。それを使えば画面を白く照らせ、照明として利用することが出来ます。
早速、フィルムをiPadにテープで固定、その状態をデジカメで複写することにしました。もともとが35mmのカラーネガなので、さほど画質も高くなくコンデジで十分だろうと。接写も手軽にできるし、最近のコンデジなら4000ピクセル以上で収められますからね。
撮影後、Photoshopで開いたところiPadの液晶のドットが感じられますが、拡大しなければ気にならないので許容範囲かなと。
そして、補正。カラーネガフィルムなのでオレンジがかっているため補正が大変そうですが、フィルム全盛の時代にカラーネガフィルムからスキャン、補正の作業は何度も経験があったので、さほど時間もかかることなく、それなりに見られる色合いに調整ができました。
もう少し時間を掛ければ、もっと最適な補正まで持っていけそうな気もしますが、20数年間テキトーな環境で保管されていたため、フィルム自体も劣化しているでしょうから、今回はこれで取り敢えず良いかなと。