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うずが亡くなりました

先週の日曜日、1月21日の朝、うずが亡くなりました。

いつも夜は私と寝ていて、寒い冬は布団の中に入ってきて足元で寝ていました。この日も同じように、うずは布団に潜っていました。

日曜の朝は普段よりゆっくりしていて、私は布団から上半身を起こしてテレビを見ていました。布団の中で足はガニ股のように開き、その股の間にうずが丸くなっていました。いつもこんな感じです。

朝9時を過ぎたあたり、突然うずが「ヴ〜、ヴ〜」と唸り声を上げました。

これまでもサカリのような、遠吠えのような声を上げたり、体調が悪く吐く時も声を上げることがあったため、この時もそうかな?と思いましたが、明らかに今まで聞いたことが無い低い声です。布団の中で、何か吐かれると困るので、急いで布団を剥ぎました。

すると、うずはゴロンと横向きで寝転んだ状態。唸り声が収まったかと思うと、「ハッ!ハッ!ハッ!」と今度は息を吐き始めました。これも今まで見たことがない、喉に何かが詰まった時の咳き込むのとは違い、自分の意志とは関係なく、一定間隔で何かにそうさせられているような激しい呼吸でした。

様子がおかしいので顔をよく見ると、瞬きをしていません。目は見開いたまま瞳孔が開き、口からは少しヨダレが出ていました。

「ええっ!?」と、私は只事ではないと感じ、「うず!うず!」と首を持ち上げましたが、すでにグッタリしていました。その時はまだ息があり、少しお腹が上下していて耳を当てると、微かにゴロゴロと喉を鳴らしていました。

これはやばいっ!

まさか…の思いがよぎりましたが、「待って!待って!」と声をかけることしか出来ず、そうこうしている内に、お腹の動きもゴロゴロも収まりました。

ちゃんと計ったわけではありませんが、1〜2分の出来事です。

そして、別の部屋で寝ているヨメさんとムスメを呼びに行き、駆けつけたヨメさんが「嘘やろっ!うず!」と呼びかけながら心臓やお腹を擦りましたが、まだ温かく柔らかい体はグニャグニャと動くだけでした。

あまりにも突然の出来事。ついさっきまで、ほんの数分前、数十秒前まで一緒に居たうずが、突然居なくなりました。私達に何も言わず、突然何処かへ行ってしまい、置いてきぼりにされたようで実感が沸かないまま、呆然としました。

納得出来ないのはヨメさんもムスメも同じ。私はうずが亡くなる瞬間に立ち会った者として、先ほどの状況を事細かく説明しました。横でムスメは泣きじゃくっていました。

そして、私も泣きました。ムチャクチャ泣きました。うずのことでこんなにも泣くのかと、自分でも驚くくらいに泣きました。

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火葬は翌日になり、亡くなった日の夜はうずをソファに寝かせ、そのすぐそばで私も眠りました。ただ寝ているだけにしか見えないうずに声を掛けながら、冷たくなった頭を何度も撫でました。

そして、出棺の時は家族3人でうずを代わる代わる抱っこして、家の中のいろんな場所をうずに見せて回りました。私の机の下、押入れ、ヒーターの前…。毎日、明け方に寝ているのを起こされ、水を欲しがるうずに飲ませた洗面所で水を上げ、火葬へ向かいました。

そして、いまはリビングの高い場所、みんなが見える所に写真と共に居ます。

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うずは、自宅近くに捨てられているところを、ヨメさんが拾いました。まだ目も開いていない状態で、おそらく生後1〜2日くらいだったでしょう。尻尾が短く手のひらに乗せた、その姿がウズラのようだったので、うずと名付けました。

哺乳瓶でミルクを飲ませ、お尻を刺激してウンコをさせ、離乳食を手からはじめて食べてくれた時は感動すらしました。ダンボールを切って手作りの爪とぎを作り、うずの手を取って「ここで研ぐんやで〜」と爪とぎの場所も教えました。

私達が結婚し、今の家に住みはじめて2年目くらいで拾ったので、結婚生活には当たり前のようにうずが居ました。一番古い写真を見返すと、2001年です。

約16年8ヶ月。猫の寿命としては長い方でしょう。私もその間に始まった仕事や、終わった仕事もあり、何かアドバイスをくれたわけではありませんが、ずっとうずが居ました。

人間の年齢で言うと、すでに80歳を過ぎているので、何があってもおかしくない年齢ではありました。いずれ、と言うのはペットを飼っている方なら誰もが思うことですが、 こんなにも突然に来るとは思いもしませんでした。

いえ、実は生前に考えたことが何度かありました。

でも、それはうずが居る生活が、いつまでも続いて欲しい、手放したくないとの思いから、失うことの恐怖からだったのかもしれません。

今はいろんな思いが巡っていますが、「こうしておけば良かった」との後悔は全くありません。

もっと一緒に居たかった思いは、もちろんあります。でも、私達家族が揃っている日曜日、いつもと同じ暖かい布団の中で長く苦しむこともなく、最後を見届けてあげることができました。

きっとうずも、突然のことで自分が亡くなったことに気がついていないと思います。急に眠くなったくらいに思っているでしょう。亡くなって一週間が経ち、私の気持ちも落ち着いてきたのか、今でも近くに居ると感じられます。

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でも、できるなら、もう一度うずを育てたいです。

いっぱい遊んでくれて、一緒にいてくれてありがとう。
うず〜。