自分への投資と覚悟

pbpro

春は新学期の季節です。先日、大学に出向いて二回生に向けてガイダンスをしてきました。その内容はデザイン学科で利用する、Macの推奨モデルについてです。

私の授業は一人一台Macが使える教室で行いますが、二回生になると他の授業でも課題制作が増えて三、四回生となり卒業制作の段階になれば、学校の設備利用だけでは作業時間も限られます。

そこで、二回生になるタイミングで、自分用のMacを購入するように勧めています。昨年の二回生でも、自分のMacを持参して授業を受ける子もチラホラいました。

今の若者たちは作品作りを考えなければ、日常生活はスマホで事足りるためパソコンに馴染みがない子も少なくありません。そのため、単に「Mac買ってね」と伝えてもデザイン制作に必要なスペックなどがわからないため、推奨モデルとしてカスタマイズ例を説明します。

学校と自宅での利用を踏まえてMacBook Air、MacBook Proをベースに、今後5〜6年先まで使える構成として、メモリ、ストレージ、CPUの役割と予算をかける優先順位も紹介します。

そうやって後悔しない構成にすると、20万円くらいになり、生徒には大きな買い物です。まあ、私も簡単には買えませんが。

そのため、今すぐじゃないても良く、年末や1年後を考えてバイトしてお金を貯めるなど、長いスパンで購入を考えるよう伝えます。多分、その頃にはモデルチェンジして金額も微妙に違ってきますが、漠然とお金を貯めるよりも、20万円と具体的な金額がある方が目標にしやすいからです。

ガイダンスでは説明しませんでしたが、私は学生のローンを否定しません。遊ぶものに対してのローンは賛成できませんが、自分の将来に必要なものであれば、それも一つの手だと思います。

出せるなら一回で20万円支払えばよいですが、その元を取れたかわかりにくいもの事実です。例えば、それが月に2万円ずつ返済していると、「今月は2万円分くらいMacを使ったな」と、金額に対して元を取れたかを把握しやすくなります。これは償却の意識で、学生じゃなく社会人でも同じです。

ただ、生徒へはローンの話をしずらい事情があります。それは、最近の大学生は奨学金を利用している生徒が多いからです。私の勤める芸大の状況はわかりませんが、他大学では50%近い生徒が奨学金を利用しているとの話も聞きます。学生時代から既にお金を借りている状態で、さらにローンを勧めるのは気がひける部分もあります。そのため、先日もローンの話しまではしませんでした。

バブル時代を過ごした私に比べれば、今の学生は授業に向かう姿勢が真面目です。私の授業は出席率が高く、無欠席の生徒も結構多いです。上に書いた事情も影響しているのでしょう。

もちろん現在の学生でも授業によって力の入れようは変えています。特に授業内容が放し飼い状態(芸大の場合、実習が多いのでテーマだけ与えて自由な時間が多い)だと、気持ちを持続できないケースもあるようですが、こちらから提供するものが多ければ、吸収したいとの気持ちは強く感じます。

話がずれましたが、将来の自分に必要な高価なものを、自ら買うのは自分への投資であり覚悟でもあるのです。



VANMASS USB-Cハブ


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です


Time limit is exhausted. Please reload CAPTCHA.

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>