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集客にAdWordsで隙間を狙う

知人との共同でネットショップを運営していることもあって、その経験を基に、最近ではサイト制作としてネットショップを立ち上げて以後に、運営のサポートもすることが増えてきました。

ネットショップに限らず、Webサイトで重要なのが集客。立ち上げたはいいものの、アクセスが伸びなければネットショップの場合は売上も伸びません。その集客方法の1つに「AdWords」があります。「AdWords」はネット広告の1つ。Googleで、あるキーワードが検索された場合に、関連する広告が表示されるサービスです。いま、ある取引先では「AdWords」を使った運営サポートも行っています。

例えば、パン屋さんが広告を出したいとします。その場合、キーワード「パン」を購入しておくことで、Googleで「パン」と検索された結果画面に、そのパン屋さんの広告が表示されるようになります。この場合、表示されただけで費用は発生しません。クリックされて(サイトに訪れて)初めて費用がかかるクリック課金制となっています。表示だけでは費用がかからないためネット広告としては敷居が低く、大手企業から中小まで広く利用されています。

先ほど「キーワードを買う」と表現しましたが、正しくは入札をします。「パン」に対して、ワンクリックあたりいくらなら出せるかを入札で決めます。そして、より高い金額で入札を行ったところの広告が、検索結果の広告欄の上位に表示されます。検索結果の上位ではありません、広告欄の上位です。

では、その入札金額がどの程度かというと、これはワードによって大きく異なります。

私がいま「AdWords」の管理をさせてもらっている取引先は、金山寺味噌の製造販売を行っている味噌屋さんです。おそらく「金山寺味噌」と聞いてピンと来ない方も多いと思いますが、味噌汁につかう一般的な味噌ではなく、刻んだ瓜やキュウリを味噌に漬け込んだおかずとして食べる味噌で、「もろみ」に近い発酵食品です。

この「金山寺味噌」をストレートに、「AdWords」で入札するとワンクリックあたり100円ほど必要です。これは、他の業者も同様に入札して、積もり積もって100円以上に上昇しているからです。そのため検索結果画面の上位へ表示させるには、101円以上必要ということになります。10円や20円で入札したとすると、「その金額では表示されませんよ」と、より高額な入札を促されます。

となると、ワンクリックで100円の広告費用が高いか安いかです。お客を一人、お店に導くために101円以上必要で、しかもそのお客が確実に商品を購入するわけではありません。もし、そのお店が利益率が高く、高額な商品を扱っているならアリでしょうが、その味噌屋さんの商品は、数百円から高くても5,000円程度のものを扱っているため、一人をお店に呼んでくるだけで100円を支払うのは現実的ではありません。

なぜ、このようなマイナーなキーワードでも高額になるのかというと、大手モールが入札しているからです。アマゾンや楽天も一企業として入札に参加しているため、中小とは入札できる予算に大きな開きがあるため価格を高騰させています。それら巨大モールは、初めてのお客の呼び込みに100円かかったとしても、将来的に渡ってモールを使い続けてくれるなら決して高くはないのでしょう。

広告にさける予算が湯水のごとくあるなら問題ありませんが、限られた費用の中で真正面から入札に参加しても勝ち目はありません。

そこで、検索結果ではなく、ニュースサイトやブログの広告として表示させるサービスもあり、そちらであれば入札価格が低くても表示される可能性があります。こちらの場合はワンクリック10円で入札しても、実際には5〜6円程度でクリックされていることもあって、予算を効率的に使うことができます。味噌屋さんでも1日あたりの広告予算は抑えつつ、入札に参加しています。

と、ここまで「AdWords」のことを書いておきながら、それ以前にやらなければならいことがあります。それはSEOです。サイト内のキーワード、文言の最適化を行わずに「AdWords」を利用するのは間違いです。

確かに広告は即効性があります。しかし、もしかすると100円で入札している(サイトに訪れて欲しい)キーワードをサイト内で最適化する方が、検索結果の上位表示に繋げられるかもしれません。SEOの作業は地味で費用はかかりますが、広告は費用をかけている間の一過性の効果であるのに対し、SEOはサイトの見直しのため、長期にわたって効果が得られるので長い目で見て有効です。


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