何年ぶりか、映画館でアニメの映画を見ました。あ、ムスメが子供の頃に「妖怪ウォッチ」の劇場版を観て以来です。ということで、新海誠監督の「天気の子」を観てきました。監督の前作「君の名は」は、テレビの地上波で観た口です。
早速、感想に入りますが、アラフィフの既婚男性からすると、私がターゲットから外れているとわかった上でですが、モヤモヤ感が残る内容でした。
以下、ネタバレ無く感想を書きます。
まず、全体の話の流れが「君の名は」に似ています。序盤、中盤、最後の畳み掛けるような流れ、そしてみんな(特に若者)が期待する結末。設定や登場人物は違っていますが、話の進み方はだいたい似ていると感じました。
全く見知らぬ男女が、ふとしたキッカケで出会い、あることを境に会えなくなって、なんとしても会いたい!と願って…、みたいな。
それよりも気になったのが、スポンサー商品の登場の多さ。きっと大人の事情なのでしょうが、ソフトバンク(Yahoo!)、チキンラーメン、カップヌードル、ポテトチップスなどなど、実在する商品やサービスが至るところに出てきます。
観ようによってはリアリティを感じさせなくもないのですが、食べている、使用している必要性以上にパッケージやサービス名が画面に登場します。それらが出てくるたびに「ああ、大人の事情か…」と現実に引き戻されてしまい、観ていてストーリーを追う邪魔に感じました。
本来実写であれば、そういった個性的なパッケージの映り込みは避けるはずです。架空で作るとか。実写であれば風景として映り込む事は考えられますが、アニメの場合はイチから描かなければ映り込みはないわけで、登場する限りはパッケージのアップには意味があるわけで、それがストーリーとは関係なく広告として露出していることがとても気になりました。
また、上映前には本編に関わるシーンでソフトバンクのCMが流れて、せっかく劇場で映画を観る気なのに、没頭したくてIMAXの追加費用まで払っているのに、テレビの匂いを感じてしまいました。
ハリウッド映画でも中国資本が入ってきて、無理やり舞台が中国だったり、中国系の俳優が出てきたりとスポンサーの意向を感じることもありますが、今回の「天気の子」は必要性を感じない映り込みでわかり易すぎました。監督の本意では無いのかもしれませんけれど。
若者はこういうのも面白いと感じられるのでしょうか? 私がターゲット層とは違うとはいえ、その点でモヤモヤした映画でした。
新海誠監督作品 天気の子 公式ビジュアルガイド