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Photoshop Tips vol.1:マーカーで書き込んだ表現

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ムチャクチャ久しぶりにPhotoshopのTipsを載せます。以前はこのサイトでもいくつか扱っていましたが、リニューアルを繰り返すうちに削除してしまいました。ネットでもPhotoshopの基本操作を紹介するところはよく見かけますが、応用のテクニック的なものは昔に比べると減ったように思います。

最近、仕事の中であるイメージ画像が必要で編集したところ、意外とうまく出来た(笑)ので久しぶりにサイトで紹介することにしました。

ということで、今回は「マーカーで書き込んだ表現」です。

カレンダーに予定を書き込んだイメージ画像が必要で作りました。普通にカレンダーへ書き込んで写真を撮ればいい話なのですが、手持ちのカレンダーへ書き込みしたくありませんでしたし、私は字が汚いので一発書きでいい雰囲気に書ける自信がありません…。そこで、PhotoshopとIllustratorで作ることにしました。

流れとしては、Illustratorで書き込みのパーツを作って、Photoshopへコピペします。最終画像がIllustrator上で必要な場合は、Photoshopへのコピペは必要ありません。アプリケーションはいずれもCC2019バージョンを使っていますが、過去のバージョンでも可能です。

まず、書き込みたい画像を用意します。ここでは手持ちのカレンダーを撮影した画像を使います。その画像をIllustratorへ配置します。これは線や文字の編集にはIllustratorが適していているためです。配置する画像の解像度は、大きすぎなければテキトーで大丈夫です。

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ペンツール、ブラシツールなどを使って丸い枠を描きます。このとき、書き始めと書き終わりの端を意識してズラすと「らしく」見えます。

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そして、線にカリグラフィブラシを適用し、マーカーぽい色を設定します。

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カリグラフィブラシの太さ、角度を変更したい場合はブラシパネルのサムネイルをダブルクリックして設定します。

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文字を入力します。ここでは手書き風のフォントを使用しています。

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塗り、線に枠と同じ色を設定して、線にはカリグラフィブラシを適用します。ブラシサイズが太いと文字が潰れるので線幅を調整します。また、文字は手書きのラフな雰囲気を出したいので、角度をすこし傾け、カーニングやベースラインをイジって字間や高さを微妙にズラします。

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そして、透明パネルで、それらオブジェクトの描画モードを「乗算」にします。すると、下にあるオブジェクトの明暗が透けて重なり、マーカーが重なった部分が濃くなります。

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(Illustratorで最終イメージが必要な場合はここで終了。)

出来たオブジェクトをコピーして、Photoshopのカレンダー画像へ「スマートオブジェクト」としてペーストし、サイズと位置を整えて確定します。

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Illustratorの時と同様に、ペーストしたオブジェクトのレイヤーの描画モードを「乗算」にすると、カレンダーにマーカーが染み込んだような効果が得られます。

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同じ要領で矢印や文字を作成、レイアウトして完成です。

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今回のポイントはマーカーが重なった部分が濃くなっていることと、手書きらしいラフさの演出です。特に線のうねりや先端を意識して「らしさ」を出します。

文字や枠線はスマートオブジェクトでペーストしたので、レイヤーパネルからダブルクリックすると、Illustratorに読み込まれて再編集が可能です。これで字が汚い私でも、納得がいくまで編集をやり直すことができます。

終わってみれば「Photoshop Tips」と言いつつ、作業のほとんどはIllustratorでした(笑)。

次回があるかどうか、期待せずお付き合いください。


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