予定調和からの脱却

もうだいぶ前の話になりますが、年末年始に放送された番組で印象に残っているものがあります。それは、NHK BSで放送された「熱血授業! 秋元康と女性社長300人」というもの。

内容は、300人の女性社長を集めた秋元康の講演会を収録したもので、ビジネスや発想に役立つヒントを紹介していました。

中でも興味深かったのが、「予定調和からの脱却」というもの。簡単に言うと「ありがち」ですね。人はありがちな物へ興味を示しませんし、お金や時間を割こうとは思いません。

例えばドラマでキャストや設定を見ただけで、だいだいこんな展開になるだろうなと予想ができて、案の定その通りの展開になることがありますが、それがまさに予定調和。結婚できない女性として天海祐希が出てきて、最終的には自分の進みたい方向を選んで、結婚しない結末とか…。想定内で展開するドラマを、面白いとは思わず、敢えて見ようとは思いません。

ビジネスで例えるなら、女性が経営する会社の名前は「ピンク〜」「ビューティー〜」というような、女性を連想させる名称が使われることが多いですが、第三者からすると新鮮さが無く、印象に残りにくい。また、何周年記念のキャンペーンとして、オリジナルTシャツをプレゼントするというのも、これまで幾度も目にした企画です。

それを例えば、(講演会で話題に出た)ジンバブエのハイパーインフレにより発行された1000億ジンバブエドル紙幣(日本円で390円程度)をプレゼントしてみる。お店とインフレ紙幣は全く関係ないとしても、そこは「言うたもん勝ち!」。その関係性の無さが、予定調和を崩せるというのです。

余談ですが、1000億ジンバブエドル紙幣が気になったのでネットで探してみると、オークションで12,000円くらいまで値上がりしていたようです。面白いと欲しがる人も居るのですね。

では、予定調和を脱却するにはどうするのか?

それは「日常生活の中に付箋を貼る」こと。日々流れているたくさんの情報の中から、自分が気になった物事へ付箋を貼っていく。すると、何かを企画する際に、その付箋を貼っていたある物事と物事を結びつけることができるようになる、というわけです。その対象が、あちこち遠く離れたものであればあるほど、予定調和からの脱却に繋がります。

ただ、講演の中では、その付箋を貼った物事を結びつけるセンスには言及していませんでした。意外性だけを求めれば、全く関連性のないものを結びつけるだけで良いのですが、人を惹きつけるには、時代にあった感覚が必要です。

必ずしも最先端の流行り物を持ってくる必要はなく、ありふれた物を持ってくるとしても、今の時代なら新鮮に映るとか、ダサく感じられないとか。時代の気分に合った物を結びつけるには、目利きとしてのセンスも必要です。意外性もありながら、センスの良さを光らせるのは簡単ではありません。

また、ネットの世界では検索エンジンから情報に辿り着く人がほとんどなので、予定調和から外れてしまうと見つけて貰えない可能性もあります。思いつきやすい言葉や物事など、関連性が重視される場面もあるので、積極的に予定調和を進めることもあるので、状況に応じた使い分けが必要ですね。


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| Webマーケティング | 11:57 PM | comments (0) |





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